2012/01/31

The 音楽理論

今日はちょっと音楽の専門的なお話を・・・

音楽理論ってご存知ですか?
多くの方が「知りませーん」とおっしゃると思います。
でも小学校の音楽の授業から、実は習っているんですよね。
あんなに時間をかけて学んでいるのに、なかなか身に付かないのが現実。
音名と階名の違いがわかる一般の方などほとんどいらっしゃらないかもしれません。

昨夜コクーンのメンバーにスカイプで音楽理論の授業をしました。
3月にライブを控えているのに、キーボードのメンバーが加わったばかりで
焦っている様子がよくわかります。(笑)
他のメンバーがマスターしている曲を早く覚えて欲しい、ということから
「キーボードのコードの聴き取り方や、耳コピの有効な方法を知りたい」
という質問だったので、この機会にコード理論について伝授しました。

はい、ダイアトニックコードです。

ダイアトニックコードは、小学校のうちに「主和音」「属和音」「付属和音」を習います。
若い人達のほとんどはその時代のヒット曲で音楽の感性を身につけ、バンドを組んだり
カラオケに行ったり、早くから自由に奏で始めますよね。
私もヤンソンのコード譜でピアノ弾き語りまくってましたので(笑)、初めてピアノで
コードを弾いた日からしばらーくして、突如気づいたんです。これって学校で習ったことと同一?と。

この複雑な日本語と、シンプルな英語表記の違いで、これが同一のもので
あることに気が付きにくいんですね。(笑)
ハ長調はKey C 
イ短調はKey Am
Key Cでの主和音はC 付属和音はF 属和音はG 
KeyがDになれば、主和音D 付属和音G 属和音A です。
しかしドミソ、ドファラ、シレソ という階名は変わらない。

そしてひとつのスケールの中に含まれる7つのコード「ダイアトニックコード」さえ
把握していれば、絶対音感がなくともコピーは容易になるんですね。
(ポップス程度ならね)



昨夜授業をしてみて、やはりそうでした。
眼を見開く瞬間を垣間見せてもらえるのは本当に嬉しいことです。

私も自己流で覚えたものなんで、こんな教え方でいいのかな?と思いつつ、まるで自分の知力を
試されているような気分です。(笑)
どれだけ噛み砕いて説明できるか、それが私自身の音楽に関する知識の証でもある。


ダイアトニックコードについては、忘れられないエピソードがあります。
山下達郎さんの「Ride on Time」にゾッコンでコピーをしていた15歳の頃、
(また「Ride on Time」かぃ。ええ、人生を変えてくれた1曲なので☆)
どうしても取れないコードがあったのです。
そりゃヤンソンはもちろん、バンドスコアまで買ってきてチェックしましたが、
どう聴いても、書かれているコードとどこか違う・・・。
アナログ時代ですから、レコードかカセットテープに生ピアノ、という、
チューニングがまったく合わない状態でコピーしてますので、至難のワザでした。(笑)
わからないまま月日が立ち、5年ほど経った頃でしょうか、プロとして作曲のお仕事を
させていただいていたある日のことです。
ひさしぶりに「Ride on Time」を聴くと、そのコードがピアノで確認しなくとも
あっけなくわかったんですね。

Ⅲm9です。この曲はKey Dですので、F♯m9。
そう、アボイドノートです。

ダイアトニックコードを知らなかった15歳の私には、どうしても出すことができない音だったんですね。
これに気づいた時の感動はいまでも忘れられません。
しかしなぜ曲集などでは、ここを正しく表記してくれないのでしょう・・(涙)
F♯m7と書かれていたんです。(ま、ふつーそうするか 笑)

三和音から四和音、五和音、そしてさらなるテンションと音楽が幅を広げていくにつれ、
揺るがない最高の音にいつか出会う。

ミュージシャンとして誰もが通る道を、今まさに疾走中の彼らを見ていると勇気が湧いてきますネ。
がんばれっ! コクーン!(^O^)/