2011/06/24

かむながらへの旅 第7夜『人類が初めて見た、夢を叶えた流れ星』

2010年6月13日。『はやぶさ』は約束通り帰ってきた。
アボリジニの聖地を目指して一直線に飛んできたカプセル。
あの日私たち人類は初めて、夢を叶えた流れ星を目撃することになった。
大気圏に突入し燃え尽きてゆく『はやぶさ』は、身を持って「夢はいつか必ず叶う」ということを教えてくれたのだ。

日本中が『はやぶさ』に湧き、『はやぶさ』フィーバーは日本の子供たちにも大きな影響を心に残したと思う。街が明るすぎてなかなか星が見えなくなった現代。漆黒の宇宙をひとりで旅した『はやぶさ』は、夢見る少年少女たちの勇気と希望の星となったに違いない。


2002年に打ち上げを予定されていた『はやぶさ(MUSES-C)』は、マスコミでの取り上げられ方は低いながらも、事前に「星の王子さまに会いに行きませんか」というキャンペーンを実施するなど、世界初の快挙を目指して着々とプロモーションをされていました。
「星の王子さまに会いに行きませんか」では、世界中から希望者の署名を集め、それをターゲットマーカーに刻んだのですが、最終的に149ヵ国から計88万人分が集まったそうで、私も応募したひとりでした。ターゲットマーカーは『はやぶさ』が『イトカワ』に着陸する際のガイドなのですが、2005年11月に投下され、現在も『イトカワ』に残されています。


『JUPITER-水と光の奇跡-』は、奇遇にも、『はやぶさ』が帰ってきてくれた2010年にアルバムに収まりました。


「2003年が宇宙元年になる!」と思った直感は間違いじゃなかった。
いえ、あれはただの直感じゃなかったんです。自分の好きなものを信じ、メッセージをキャッチするアンテナを張っていただけのこと。
すべてを記憶、あるいは記録できれば、すべては偶然ではなく、必然の積み重ねで成っていることを実感できたでしょう。

でもあの時、MUSES-Cが帰ってくるときのことなんかイメージもしてなかった。
飛んでいくだけで、すごいなぁ、がんばれ!と思っていた。

わずか一歩先のことは必然でも、7年先にはそれはまったく予想もできない物語を刻んでいるもの。いくつものシンクロニシティを呼びこみ、自分自身もSomething Wonderfulに導かれているのです。
TINGARAの『JUPITER』は、のちに訪れるもっと大きな感動のために『はやぶさ』と共に7年の旅をしたのかもしれない。
『はやぶさ』の帰還とのシンクロは、私自身を一番驚かせてくれたのでした。


宗像夫人から「つぐみさんはどうしてジュピターに詞を書いたんですか?」
と聞かれたとき、私はその経緯の大半を忘れていました。

そういえばいったい、あの曲にどんな詞を書いたんだっけ・・・

家に帰ってその詞を読み返してみて、まるで背中を押されたような気持ちになり、涙が出ました。
作品はとっくに私の手を離れ、万物の一部として私さえをも包んでくれているようでした。


  友よ 自ら清める 慈しむ それがこの地球に暮らす孵化ぃ果報


この曲に託したキーワード「孵化ぃ果報(しでぃがふー)」とは、沖縄の言葉で感謝を意味します。
この世に生を受けたことへの深い感謝。
この1行は、神々からのメッセージを自分の声を媒体として伝えるつもりで書いた言葉でした。

ヒトは誕生し、愛しあい、死んでゆくことで進化を可能にした生き物です。
遺伝子は、ヒトが自我を持ち、感動をたぎらせ、より高い精神を身につけるよう仕向けてきました。
遺伝子の目指すその先にあるものは、いったい何なのか・・・


  風よ 流れるその背に夢を乗せ 幾億の山を超えて伝えたまえ


風・・・それは『風の旋律』や『サニ』でもなぞらえた命の躍動。
それは幾多の困難を覚悟で宇宙へと飛び立っていった『はやぶさ』とも重なります。

7年先の未来。あの頃、新天地を目指そうと頑なだった私は、もう2003年に目指した地点に立っているのかもしれない。


そう、かむながら。かむながらなんだ!


あるがままに、想いのままに。

精一杯生きることそのものが、神の思し召し『かむながら』だったのです。


私たちはしょせん、心から好きなモノしか本気では追えません。
心に正直であること。正直になれる道を目指すこと。シンプルにこのふたつを守るだけでも、その情熱が風となり、幾億の山を超えてゆくことを可能にするのでしょう。

次に目指す夢がいつ叶うのか、それは誰にもわかりません。

でもたったひとつ確かなこと、それは私たちがその夢を諦めずに追いかけ、生き続ければ、いつか必ず叶うということ。
世界中に散りばめられたメッセージを、どうか見逃さないで。

あなただけの、あなたにしかできない未来を信じて、今を生きてください。
あるがままに、想いのままに。


                                        完





七夜に渡ってお送りしました『かむながらへの旅』いかがでしたでしょうか。
『JUPITER』のシンクロをキーワードに辿ってみましたが、吉元由美さんとのトークショー『シンクロ二シティ~世界はメッセージに満ちている~』まであと9日となりました。

当日の会場にはきっと、メッセージとなるシンクロの種が落ちているんじゃないかと私は楽しみにしています。(*^^*)
それは由美さんと私だけが創るのではない。来てくださったみなさまとの共鳴によって、そこに「場」という風が湧き起こるのだと思います。

会場でみなさまとお会いできることを楽しみにしております。


■日時:2011年7月3日(日)13:30開場/14:00開演
■場所:青学会館アイビーホール3F ナルド
全自由席 前売 3,000円 当日 3,500円 ※1ドリンク付き
*収益の一部をThink the Earth基金を通して東日本大震災の被災地へ寄付いたします。

■お申し込み方法
下記のメール宛にお名前、ご連絡先、人数を添えてお申し込み下さい。
infoyugafu@gmail.com

■お問い合わせ
infoyugafu@gmail.com